牛の蜂の巣は牛の胃袋です。
牛の胃は「複胃」といい、4つの胃から成り立っています。第1~4胃まであり、そのうち人間の胃と同じような役割をしているのは第4胃のみです。第1~3胃に関しては、一度食べた草を反芻(はんすう)するための機能となっています。ちなみに、一番大きな胃(第1胃)の容積は約100リットル・・・ちょっとした貯蔵庫といっても過言ではないでしょう。この中にいる微生物が分解した草の成分は、牛の大切な栄養源となっています。
蜂の巣は牛の第2胃となります。エサを食道まで押し戻す・・・という大切な役割があります。名前のとおり、形状が「蜂の巣」に似ていることから名付けられました。独特の臭みがあるので下処理は欠かせません。お酢と小麦粉を使って、蜂の巣をまぶし、もみもみし、汚れをとり、水できれいに洗ってから、薄めのかん水に一晩をつけてから、表面の皮を剥がして、水できれいに洗って、葱、生姜をたっぷり入れた鍋に茹で、臭みを取ります。
短冊状に切って
色々な料理に変身します。
時に玉ねぎ、豆豉、海老、ピーナツなどで作った「沙爹醤」というソースを味付けして、弱火でじっくり軟らかく炊いたら、牛蜂の巣の沙爹ソースの柔らか煮が完成です。
そのまましたら、前菜の一つとなり、その柔らか煮とタロイモ、ピーナツを合わして、蒸篭に入れ蒸したら、飲茶に一品となり、
その柔らか煮を春雨と野菜などを合わしたら、砂鍋に入れて一緒に炊いたら立派な鍋料理となります。どれにも癖がなく、柔らかくて、食べやすいです。
ちなみに今の時期は明楓のおすすめメニューに登場して、明楓をオープンした時から尽きたしのつけたれにつけて、潮州式の前菜の一品となっています。