棗、大好きなフルーツの一つです。
旧暦の8月に入ったら、棗の旬になります。小さい時はこの時期になると、
毎日棗の木を眺めながら、実が大きくなったかどうか、
赤くなったかどうか、チェックしていました。熟になったら、木に登って、
採り立ての棗を食べて、あの幸せの味は記憶の奥に焼き付けました。
今もこの時期になると、妙にホームシックになって、実家に帰りたくなります。
中国では、3000年前から棗の食用および薬用として栽培されてきました。
日本も古く渡ってきて、江戸時代まで広く普及したが、今はあんまり聞かないです。
棗の薬用はとても大きく、今でも中国、韓国、インドなど薬材として使われています。
棗の熟した果実を漢方では大棗(たいそう)と称して健胃、強壮、増血、止血、
鎮静剤として胃弱、消化不良、下痢、ノイローゼなどの治療に使われています。
そのまま乾燥した果実は紅色なので紅棗(こうそう)といい、
蒸したあとで乾燥したものは果皮が黒色となり、柔らかくなるので黒棗(こくそう)、
烏棗(うそう)といます。薬膳でよく使われています。
中国では果実以外に葉、樹皮、根も薬用にしています。
サネブトナツメの核中の2個のレンズ状の種を酸棗仁(さんそうにん)といい、
漢方で鎮静、催眠剤として過労による不眠症、神经症の治療に使われています。
もちろん薬用だけじゃなく、料理にも、デザートにもよく使われています。
棗と桃、李(スモモ)、杏、梅、古来より中国の五果といわれる果実です。
その中でも棗は栄養が豊富で、「1日3個ナツメを食べれば年を取らない」と
いうことわざがあるほど、老化防止、美肌効果にすぐれています。
2~3個、煮物などに入れてもよいし、おかゆと一緒に炊いても良いです。
例えば、明楓自家製手つくりのデザートのなかに、
「棗と洋ナシの自家製シロップ蒸し」があります。
その中に、棗と白木耳を合わしているので、
この二つの合わせによると、貧血改善などに効果があります。
なかなかな人気品です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(続く)